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照れまん君の俳句歳時記 「蟷螂」 蟷螂の羽は滅多に使はざり 照れまん
( とうろうの はねは めったに つかわざり )
(1)
小学生の頃、痩せた子供には、なぜか カマキリ と言うあだ名が付いていた。
どこかのクラスの中に、大抵一人くらいは カマキリ と呼ばれる子がいた。
何を隠そう、それは私なんですけどね。
私の田舎では、どの家にも屋号みたいなものがあって、それを面白がって
あだ名にしていたり、おじいちゃんを廻りの人が「〇〇ちゃん」とか呼んでいる
ので、面白がっておじいちゃんの名前で呼んでいたり、子供の頃は色んな
あだ名を付けていました。
今の子供達はどうなんでしょうか?
さてさて、今回は カマキリ。
(2)
2008 06 27
「蟷螂の斧」 と言うのはよく聞きます。
何となく意味は解っていても、詳しくは知りません。そこで、まづ蟷螂のことを
調べてみました。
中国古代、漢の初期の頃の韓嬰(かんえい)の書いた「韓詩外伝」より、ほん
の一部を抜粋して原文を書いてみます。
「・・・・・。對曰、此所謂螳螂者也。・・・・・・。」
訳 答えて曰く、これはいわゆるところ 螳螂なるものでございます。
「螳螂」 と、紀元前すでに呼ばれ、書かれていたようです。
螳 正しくは虫偏に堂と書く。 螳一文字で 螳蜋・カマキリ のこと。
それが、二文字、螳蜋 と書く。
螳に蟷の字が当てられ 蜋に螂の字が当てられ、蟷螂に。
今では、殆ど 蟷螂の文字が使われています。
「蟷螂の斧」とは、自分の弱さをかえりみず、強敵に挑むこと。はかない抵抗
の例えと書いてある。
斉の荘公が馬車で狩に出たとき、馬車の車輪に向かって斧を振り上げている
虫に気づき、「この虫は何か?」と聞いた。
そのときの御者の答が、先ほど書いた漢文です。まだ続きがあります。
「この虫は前に進むことはあっても、引くことを知りません。自分の力を考え
ないで、敵を軽んじます。」と御者は答えます。
それを聞いた荘公は静に微笑み、
これが人だったら、天下に轟く勇者なるだろう。カマキリの為に道を開けよ!」
と、馬車を避けて行かせた、という故事。
(3)
金糸梅と子カマキリ 2009 05 29
昆虫綱・カマキリ目・カマキリ科 オオカマキリ や チョウセンカマキリ
など多数。
オオカマキリ Tenodera aridifollia Stoll. 1813
カマキリ は学者さんによって幾つかの違う分類方法があるらしく、とても
難しいので、一番簡単なものを書きました。
世界中では2000種前後が確認されているよう。一説に寄れば4000種
ともいわれ、種類が多くはっきりとは解らないようです。
日本には、カマキリ科 と ヒメカマキリ科 の 2科9種 が生息とか。
但し、沖縄など南の島々には、それ以外数種類が生息しているそうです。
日本に生息しているカマキリは、意外と少ないのですね。
カマキリ の語源は 前足が鎌のように棘があり、この鎌で切るような動作
をするところから、鎌切 から カマキリ になったようだ。
この説は、見たまんまですよね。
(4)
2008 8 14
さて、いよいよ俳句です。
俳句歳時記では 「蟷螂」 は 秋の季語。
傍題に、「たうらう」・「とうろう」・「斧虫」・「いぼむしり」・「いぼじり」・
「拝み太郎」・「かまきっちょ」・「子かまきり」・「祈り虫」 などがあります。
俳句を見てみます。
蟷螂が片手かけたり釣鐘に 小林一茶
次は、明治以後の俳句。
かまきりのゆるぎいでしがものをはむ 吉岡禅寺洞
(5)
2008 11 13
もう少し、俳句を見てみます。
蟷螂や二つ向きあふ石の上 正岡 子規
蟷螂の斧向けたるはわれなるや 刈谷次郎丸
次郎丸氏の俳句は、よく解ります。
カマキリはカメラを近づけると、こちらをじ~と見ていて、身構えます。
ゆさゆさと風に身を漕ぐ蟷螂かな 野村喜舟
(6)
梔子とカマキリ 2009 06 24
枯色が眼よりはじまるいぼむしり 後藤夜半
蟷螂のたゝみのこせる羽子うすく 河野静雲
息詰めて見る蟷螂の食ふものを 右城暮石
暮石氏の句。カマキリが虫を捕まえて、バリバリと食べているのでしょう。
それを、呆気にとられて見ているのです。
蟷螂の虫の羽まで食みてをり 照れまん
次は、虫を捕まえて食べている写真。
(7)
2008 11 06
カマキリが何か大きな昆虫を食べています。左手に羽、右手に虫の腹を抱えて
います。
かりかりと蟷螂蜂の貌を食む 山口誓子
( かりかりと とうろう はちの かおをはむ )
山口誓子氏の句は、歳時記によって表記が違っています。
「かりかりと~」 が 「かり/\と~ 」の繰り返し文字で書かれているもの。
そして、「貌」の字が 「白に点々」が下にある文字で書かれているもの。
どちらが正しいのかは解りませんが、私のパソコンでは、表示出来ない文字
なので、表示出来る方の文字を書きました。
カマキリの斧は手ではなくて、前脚です。前脚で摑んでいます。
その他の脚は、中脚と後脚の、計6本の脚。
螳蜋の斧は手であり脚であり 照れまん カマキリ にはもう一つ、「蟷螂生る」(とうろううまる)と言う 「夏の季語」
があります。
傍題に 「子蟷螂」・「蟷螂の子」があります。
一陣の風に乗り来ぬ子かまきり 中野三允
(8)
桜の木 と カマキリの卵だろうか? 2008 04 01
「蟷螂生る」の 夏の季語の例句を。もう少し載せてみます。
蟷螂の斧をねぶりぬ生れてすぐ 山口誓子
(とうろうの おのをねぶりぬ あれてすぐ)
蟷螂や生まれてすぐにちりぢりに 軽部烏頭子
(とうろうや うまれてすぐに ちりぢりに かるべうとうし )
カマキリ はとっても フジバカマ の花が好き!
藤袴には色んな昆虫が寄って来るので、じーと待っているようです。
(7)は去年、(9)は今年の写真。
(9)
藤袴 と カマキリ 2009 10 22
三日前に アサギマダラ を撮っていて見つけました。三日たっても、まだ
同じ所にいます。3日目に撮った写真。
藤袴はとっても居心地がいいようです。
去年は虫を捕まえているのをカメラに撮りましたが、今年はまだ虫を捕まえて
いるのを見ていません。獲物を獲るのが下手なのでしょうか。少し痩せてきて
いるような感じ。アサギマダラ だけは絶対に取らないようです。
毒蝶というのを知っているのでしょう。
もう二句ほど、秋の季語、カマキリの現代俳句を・・・。
蟷螂のみどり紛れぬ動きかな 稲畑汀子
枯色も攻めの迷彩枯蟷螂 的野 雄
枯蟷螂 の句が出てきましたが、「蟷螂枯る」という、「冬の季語」があります。
傍題に 「枯蟷螂」 があります。ですから、枯蟷螂は冬の俳句。
冬にじっとして、死んでいるような茶色のカマキリ。
もう一句だけ、冬の俳句を載せてみます。
蟷螂の眼の中までも枯れ尽す 山口誓子
では、最期に、写真を一枚。
洗濯物をベランダに干していたら、バスタオルの上に乗っていたので、
パチリ!
(10)
2008 11 13
スタジオで撮ったような雰囲気! カマキリがモデルさんみたい??
一眼レフで撮ったみたいですね。コンパクトでうまく撮れました。
待つことも人生なるやいぼむしり 照れまん
今回は 夏の季語 「蟷螂生る」 と 秋の季語 「蟷螂」 と
冬の季語 「枯蟷螂」 を載せてみました。
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